私がEAやポートフォリオが「どれほどのパフォーマンスを期待できるのか」を分析する際に重要視している指標の一つとして、プロフィットファクタ(Profit Factor、PF)があります。
プロフィットファクターとは、ある期間における運用によっての利益合計(総利益)を損失合計(総損失)で割った数値です。「プロフィットファクター=総利益÷総損失」
単純な計算式から求めることが出来るのですが、実は奥が深く、プロフィットファクターが高ければ高いほど、安定した利益を出せるシステムであることが分かります。
「総利益÷総損失」という計算式から、一見すると「利益率の高さ」を判断するためのものにも思えるかもしれませんが、私のシステムトレード実践上・経験上では、「利益率の高さ」よりも「利益安定度の高さ」をよく表しています。
「総損失」に対して「総利益」が高まれば高まるほどプロフィットファクターの数値は高まり、
逆に、「総利益」に対して「総損失」高まれば高まるほどプロフィットファクターの数値は低くなります。
つまり、これは「利益と損失のバランスの良さ」を示すと言っても良いでしょう。
このことから、「勝てるシステム」と「負けるシステム」を分ける数値が「1」となり、
「1」よりも高ければ「勝てるシステム」
「1」よりも低ければ「負けるシステム」
(1であれば収支トントンのシステム)となります。
「1」よりも低いシステムは論外ですが、
通常で一般的に市販されているEAの多くは
プロフィットファクター1.3~1.7程度の数値のものが多いです。
基準としては・・・
- プロフィットファクター1.3…年ベースでは多く勝てる普通のシステム
- プロフィットファクター1.4~1.5…基本的に毎年勝てる良いシステム
- プロフィットファクター1.6~1.7…月ベースで多く勝てる優秀なシステム
- プロフィットファクター1.7~2.0…基本的に毎月勝てる超優秀なシステム
- プロフィットファクター2.0以上…基本的に毎月大きく勝てる超優秀なシステム
- プロフィットファクター3.0以上…毎月の生活と大きな資産形成がほぼ約束されているレベルの超優秀なシステム
・・・となります(私のEA開発とEA運用の経験則上)。
ちなみに、私が開発してずっと使っている自作EA(ICHINO_EA)のプロフィットファクターは2.9、私が組んでいる11個のEAで構成されたポートフォリオのプロフィットファクターは1.9です。
ただし、プロフィットファクターは、以上のように「利益安定度」の目安にはなりますが、
これだけでは、実際の運用上では正確に「どれほどのパフォーマンスを期待できるのか」を
分析することはできません。
そこで、私はプロフィットファクターと同等に重要視している
「月平均純益/最大ドローダウン」を計算し、「利益率の高さ」も含めて、
EAやポートフォリオを判断しています。
EA分析における主な重要指標
・・・プロフィットファクターと月平均純益/最大ドローダウン
私はこれらの「数値」や「各EAの得意相場状態」などを判断して、
EA分析やポートフォリオ分析を行っています。