移動平均線のゴールデンクロスとデットクロス、本当は どっちが買い?

先月から昨日まで、「今の私が毎月上げている月利をもっとUPさせたい」
ということで、EA運用の他にもう1つの「毎月利益の柱」の候補として、
スワップ運用に着目してきました。

そのスワップ運用について、ある程度詳しく
運用方法を検証してきましたところ、

「為替変動リスクを回避して、日々のスワップを安全に受け取ることができる」

という方法を、ほぼ確立することができたのですが、
その利益率は、良くて年利5%程度…

スワップ運用の期待利益

月単位で考えると、月利0.5%にも満たないということが判明してしまいました。

為替変動リスクを回避したスワップ運用によって、
月利0.5%程度でも十分という考え方もあると思いますが、

それは、運用資金が既に数千万円・数億円あって、
そこから年に100万円でも利益を安定して得られたえら良いという
場合にはとても有効だと思います。

しかし、私の場合、

「EA運用の他にもう1つの毎月利益の柱」としての運用予定額は、
現在のところ、400~500万円ですから、

それから年に5%程度の利益を得ても、
20万円程度にしかなりません。

私は、本気でお金を3億円に増やすという目標がありますので、
年に数パーセントの利益率を加えても、メリットはとても小さいです。

それに、

400~500万円の資金を年に数パーセントの
利益率のために運用するなら、

そもそも「EA運用の他にもう1つの毎月利益の柱」を
考える必要はありません。

私が既に行っているEA運用は、
少なくても月利10%以上はありますし、
年計算なら年利300%以上はあります(複利運用のため)ので、

わざわざ「もう1つの毎月利益の柱」を設ける必要無く、
この400~500万円の資金を今のEA運用に加えればいいだけ
なってしまいます。

ICHONO損益曲線

「私のEAポートフォリオ」参照

「せっかく、何年もEA運用で成功しているのだから、
 結局、その成功していることに資金集中すればいいのかな」

と頭をよぎることもあるのですが、
目標3億円の資産形成へのスーパー戦略』の記事で書きましたとおり、
自分自身の器を狭めてしまうことは良くないですからね。

さて、

これまでのようにスワップ運用について考えてみたところ、
やはり、高い利益率を求めるのであれば、キャピタルゲイン
着目することは避けられないかなとも思うようになりました。

そこで、

どのようにしたらキャピタルゲインを最大化できるか

と考える中で、
今回は基本に戻り、

私が初めて覚えたテクニカル指標である移動平均線について
もう一度見直してみることにしました。

移動平均線にも何種類かあるのですが、
その中でも単純移動平均線というのは、
単純に、ある時間軸の終値の平均ということですね。

多くは、5本移動平均線や20本移動平均線などが使われているようです。

5本移動平均線というのは、
直近ロウソク足5本それぞれの終値の平均値を結んだ線、
20本移動平均線というのは、
直近ロウソク足20本それぞれの終値の平均値を結んだ線で、

一般的には5本移動平均線が20本移動平均線を
上に抜けることをゴールデンクロス

逆に5本移動平均線が20本移動平均線を
下に抜けることをデッドクロスといいます。

ゴールデンクロスとデッドクロス

そして、一般的には
ゴールデンクロスは買いサイン
デッドクロスというのは売りサイン
というのが、多くの人が一番最初に知る売買方法でしょう。

私も、テクニカル分析を学んで一番最初に覚えたのがコレです。

しかし、

いざ、このゴールデンクロスとデッドクロスを使って、
売買を行ってると…、実際には全然使えないんですよね。。。

「ゴールデンクロスは買いサインって言われているけど、
 逆にデッドクロスで買った方が勝てるんじゃないの!?」

と思うくらい、
散々、ゴールデンクロスでの買いで負けた経験があります。

今回、この過去のことを思い出し、

「それでは、長期間のデータで確認してみよう」

と、ゴールデンクロスとデッドクロス、本当はどっちが買いか!?
について、分析してみることにしました。

このように基本に戻ることは、
直接的には実運用には結びつきづらいですが、
基本事実を自分自身の目で確かめておくことは、
必ず何らかのプラスになるはずです。

ゴールデンクロスとデッドクロス、本当はどっちが買いかを確認する為に、まずは簡単なEAを作成しました。

売買ルールは、

  1. 5本移動平均線が20本移動平均線を上抜けた時に買い
  2. 5本移動平均線が20本移動平均線を下抜けた時に決済

という、とてもシンプルなゴールデンクロス買いのルールです。

1分足でのUSDJPYでの移動平均線ゴールデンクロス買い検証結果

私の自作EA開発を行ってきた経験上、
1分足ではスプレッド負けしてしまい、
一直線で資金0になってしまうことが予想できたので、
テストスプレッドは最小に設定して行いました。

ドル円ゴールデンクロス1分足
(2005年から2019年最新)

スプレッドを最小設定にしても、お見事に負けていますね。

これで、1分足の米ドル円には、
単純に移動平均線のゴールデンクロス買いは使えないということが
明らかになりました。

ただ、その原因は、やはり、1分足のボラティリティには、
スプレッドの影響が大きすぎるとも考えられますので、
次に1時間足で適用して行ってみました。

1時間足でのUSDJPYでの移動平均線ゴールデンクロス買い検証結果

ドル円ゴールデンクロス1時間足
(2005年から2019年最新)

時間軸を1分足から1時間足に変更した途端、
なんとプラスの結果となりました。

しかも、設定スプレッドは、1分足の時とは異なり
現実的に「10」とした結果です。

この結果を見た瞬間、
「移動平均線のゴールデンクロス買いは使えない!」という
これまでの先入観が解けたような気がしました。

続いて、日足は・・・

日足でのUSDJPYでの移動平均線ゴールデンクロス買い検証結果

ドル円ゴールデンクロス日足

日足でも、なんと、移動平均線ゴールデンクロス買いルールで
プラスの結果となりました。

ドル円ゴールデンクロス買い日足

移動平均線のゴールデンクロス買いというのは、
大昔からあった手法ですから、

もしかしたら、分足とかではなく、
もともと日足で有効とされた手法なのかもしれませんね。

ここで、この同じ「移動平均線のゴールデンクロス買い」のルールが、
米ドル円だけでなく、ユーロドルや他の通貨ペアでも同じく有効であれば
このルールを追求していっても面白いかもしれません。

そこで、このこの同じ「移動平均線のゴールデンクロス買い」のルールを
今度は、ユーロドルの日足でシミュレーションを実行。

日足でのEURUSDでの移動平均線ゴールデンクロス買い検証結果

ユーロドルゴールデンクロス日足

結果・・・全然ダメでした。。。

ユーロドルゴールデンクロス買い日足

ユーロドルは、2005年からの長期で見ると下落はしているものの、
その下落率は、それほど大きなものではありません。

それにもかかわらず、ユーロドルの日足で「移動平均線のゴールデンクロス買い」を行い続けていた場合には、ほぼ一直線上に資金を失ってきています。

では、逆に、「移動平均線のデッドクロス買い」をしていたらどうか?

先ほど「移動平均線のゴールデンクロス買い」という売買ルールをプログラムしたEAを作り直し、逆に「移動平均線のデッドクロス買い」の売買ルールを作成して、再度シミューレーションを行ってみました。

日足でのEURUSDでの移動平均線デッドクロス買い検証結果

ユーロドルデッドクロス買い日足

結果・・・これでもダメでした。。。

ユーロドルの日足の場合は、
ゴールデンクロスで買ってもダメ、デッドクロスで買ってもダメ、
どちらにしても勝てなかったという結果となりました。

どちらにしても勝てなかった最も大きな原因は、
ユーロドルが長期で下落しているからなのでしょうが、

そのような場合にも対応できなければ、
ゴールデンクロスもデッドクロスも意味がありません。

以上により、

現在のところ、やはり、
移動平均線のゴールデンクロスもデッドクロスも
どちらにしても勝つのは難しいという結論に達しました。

やっぱり、どこにでもある情報をそのまま鵜呑みにしてはいけないということですね。

どんな情報でも、自分自身の目で しっかりと確かめることが必須
ということが改めて理解できる良い例だったと思います。

追記

2021.03
ゴールデンクロスとかデットクロスとかは、結局は結果論で、
その結果論に売買を合わせても意味が無いってことが
今なら分かります。
大事なのは、「負けの方法と逆」の行動。

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